いびきの仕組み

鼻から気管支あたりまでの空気の通り道は、上気道と呼ばれます。
この上気道が何らかの原因で狭くなると吸った空気の流速がはやくなり、それによって生じる気道の粘膜などの振動音がいびきとなります。
上気道の部位の中で特に軟口蓋が振動しやすく、ほとんどのいびきはこの部分が原因とされています。

上気道の狭さに要注意

慢性的にいびきをかく人は、肥満や筋肉の衰え、顔の構造などの問題で、常に上気道が狭くなっています。
それが悪化すると上気道を完全に塞いでしまい、呼吸ができなくなります。

もともと上気道には、空気を温めたりホコリなどを取り除いたりするために、狭い部分や凹凸の箇所があります。
健常者でも仰向けに寝ると重力がかかる上、睡眠時は筋肉が弛緩しているので少し気道が狭くなります。
普段いびきをかかない人でも、寝る前にお酒を飲んでいたり、風邪をひいていたり、疲れがたまっていたりすると、この筋肉の弛緩が大きくなり、いつもより上気道が狭くなっていびきをかくことがあります。

働き盛りの中高年に特に多い理由は?

睡眠時無呼吸症候群では寝ている時に呼吸が止まり、それによって様々な弊害をもたらしますが、睡眠中に無意識に現れる症状なので自覚するのが非常に難しい病気です。
また、発症するのは働き盛りの中高年男性に多く、なかなか自分の健康を気にする時間がなかったり、睡眠時無呼吸症候群による倦怠感などの症状を忙しさによるストレスだとみなしたりして放置しがちです。

しかし、我が国で「いびき」をかく人は約2000万人いるとされ、中高年男性では約6割、そのうちの約300万人から500万人が睡眠時無呼吸症候群ではないかと推定されています。
しかし現在睡眠時無呼吸症候群治療を受けている患者は二十数万人程度であると言われており、潜在患者が多いと考えられています。

早期発見、早期治療でリスクを抑えられます

当財団による2012年4月から2017年3月末までの睡眠時無呼吸症候群検査結果でも、92,355人のうち睡眠時無呼吸症候群の疑いがあるD判定であった人が7,273人(7.88%)、重度の呼吸障害の疑いがあるE判定であった人が2,133人(2.31%)にのぼり、約10%の人に睡眠時無呼吸症候群の疑いが認められました。
特に年齢が高いほどその割合が大きくなっており、加齢とともにリスクが高まることが分かります。

睡眠時無呼吸症候群は日常生活に支障をきたすだけでなく、高血圧や心疾患など様々な合併症を招くこともあります。
早期発見と適切な治療が必要な病気です。上記に挙げた症状に心当たりがある方は、一度検査を受けてみることをお勧めします。