お客様の声
当センターの検査をご利用いただいている企業のご担当者様や個人のお客様にお話を伺いました。お取り組みの一例として、ご紹介させていただきます。
前編では、宇宙開発から始まったパルスオキシメーターの歴史と、SASスクリーニング検査における重要性について伺いました。腕時計型のPULSOXは、小型ながら高度な機能を搭載し、その測定精度の高さは医療現場からも高い評価を得ています。中編では、その優れた精度がどのように実現されているのか、技術的な特長を詳しく掘り下げていきます。
インタビュアー
ハードとソフト、両輪で高い技術が求められているのですね。測定精度やデータの信頼性を確保するためには、どのような技術的工夫を施しているのでしょうか？
コニカミノルタ
測定精度の検証は、世界標準である米国UCSF低酸素研究所で実施しています。手術室、ICUで使用される医療用パルスオキシメーターやモニタの一流メーカーはこの検証試験をUCSF研究所にて行っていますが、携帯型の機器では実施しているメーカーは極めて少数です。
製品の信頼性確保には「製品評価」が重要な役割を果たします。これは設計した製品の実力を様々な角度から検証する工程です。例えば、指先の血流が極めて弱い状態を想定した疑似環境での測定試験を実施します。 実際の検査では、受診者の指先の血流状態は様々です。そのため、あらゆる条件下でも正確な測定が可能かどうかを徹底的に評価しています。このような厳密な検証プロセスを通じて、高い信頼性を確保しています。
インタビュアー
そうした検証の積み重ねが、誰もが使える精度の高さと安定性を支えていたのですね。操作のしやすさや使いやすさは、どのように実現していますか？
コニカミノルタ
まず、私たちのパルスオキシメーターは医療機器として認証を受けており、他の健康機器と比べて優れた簡便性と分かりやすさを実現しています。
操作は極めて簡単です。利用者は腕に本体を装着し、指先にセンサーを取り付け、就寝時に電源をONにするだけです。起床時の電源OFF操作を忘れても検査データには影響ありません。また、新品電池で連続60時間の駆動が可能で、最大1,500時間分のデータが記録できるため、電池交換の手間も最小限に抑えられています。
これらの特徴はSAS検診の開始初期から、実際の運用現場での使いやすさを徹底的にリサーチし、改良を重ねてきた成果です。利用者の操作を必要最小限に抑えたことが、在宅SAS検診でPULSOXが標準機器そいて選ばれている理由の一つとなっています。
インタビュアー
SAS対策支援センターでも検査機器発送時は予備電池を同封していますが、あまり使われることがないそうです。乾電池というのも汎用性が高く使い勝手が良いポイントですね。実際の利用者からのフィードバックはいかがですか。
コニカミノルタ
受診者の方やサービス事業者からの機器に対する高い評価加えSAS判定を行う医師からも高い信頼を得ています。これは測定装置としての性能だけでなく、パソコン専用ソフトにおける測定データの処理アルゴリズムが持つ信頼性高い信頼性が大きな要因です。SAS対策支援センター様のような大きな規模のサービスでは、データ処理の効率化が重要な課題となります。２０２１年に導入頂いたPULSOX−５００ｉでは、パソコン側でのデータ処理効率を大幅に向上させました。実際に「データ処理が早くなった」という評価をいただいていますが、さらなるサービス向上に向けて改善を重ねていきたいと考えています。
インタビュアー
SAS対策支援センターではすべての検査結果に医師の診断が入りますが、このときにやはり出力されたデータが適切なものであることは大変重要です。また新しいソフトウェアでは、データ抽出が８倍になったと聞きます。こうした事務負担の軽減なども、サービス品質向上に重要な役割を担っていますね。
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インタビュアー
前編でお話しいただいた技術の進化について、より詳しくお伺いしたいと思います。まずは睡眠時の呼吸管理において、精度や信頼性を高めるために注力している点を教えてください。まずは睡眠時の呼吸管理において、精度や信頼性を高めるために注力している点を教えてください。
コニカミノルタ
睡眠時の変化を正確に測定することが最も重要です。特に測定データに混在するノイズ信号を適切に除去し、睡眠時無呼吸に伴う酸素飽和度の変化を正確に再現することが重要な課題となります。
例えばスマートウォッチでは、ノイズ除去のために15秒間の静止が必要で、連続的な血中酸素飽和度の測定が困難です。一方、PULSOXは静止の必要がなく、１秒ごとに正確なデータを取得できます。SASでは短時間の無呼吸が頻繁に発生するため、その回数を正確に把握する必要があります。そのため、1秒単位での精密な測定（0.1%単位）が求められます。PULSOXは高度な信号処理技術と、長年培ったノウハウに基づく信号波形の判定アルゴリズムにより、この要求に応えています。